股関節痛について今まで何回かに分けて書いてきました。
症状は俗にパンティーライン上に痛みが出る特徴がある。
そして、その痛みは多くの場合筋肉から発せられている痛みでもあります。
なぜならば、当該筋肉を緩めることにより痛みが和らぎ改善されることからもいえます。
しかしながら、筋肉を緩めるだけではなかなか長持ちしないという現象も出てきます。
そもそも何故股関節痛になるのか?
股関節そのものに問題がなければ、筋肉の使いすぎ等で起こるので、薬も利くし、マッサージなどでも和らぎますし、一過性のものとして問題がおきることはありません。
問題は、日本人の女性に多い臼蓋形成不全による股関節痛でしょう。
しかし、何故ある日突然発症するのでしょうか?
単純に老化により発症したとするには、年齢のばらつきが多いような気がする。
それでは何が原因でしょう。
ここでヒントになるのが筋トレをすると改善される人がいるという事実です。
すなわち、筋肉の衰えが股関節を不安定にして発症していると考えられます。
しかし、筋トレをしても改善されなかったという人もたくさんいるようです。
何が違ったのでしょうか?
もう筋トレをしても改善されないほど関節の状態が悪くなっているのでしょうか?
発症して十数年もたってしまっているのならいざ知らず、そうでなければ手術を選択しなければならないほど関節の状態が悪くなっていないと思います。
では、何故筋トレをしても改善されなかったのでしょう?
それは鍛えるべき筋肉の選定に誤りがあったからです。
今、この文章を書くきっかけになったのは、以前のブログで書いているように、私の家内も臼蓋形成不全です。
今回7年ぶりに股関節に強い痛みを訴えました。聞くとしばし筋トレが疎かになっていたといいます。
そこで、以前整形外科(股関節専門医)で習った筋トレをしましたが効果がでません。
ここでひるむ訳にいきませんので解剖学書とにらめっこして股関節を安定にするために得た結論が内転筋の強化です。その結果、1ヶ月で改善を自覚し、3ヶ月でほぼ安定を見ました。
皆さんもご存知のように股関節は,臼状関節となっており、異状がなければ非常に安定性の高い関節です。
ここでもう一度、股関節にかかわる筋肉群を思い浮かべて似てください。ほとんどが縦方向に伸びています。
それも、力のベクトルはほとんど頭方向きです。しかし、安定した臼状関節の股関節は、この頭方ベクトルを相殺して横方向のベクトルのみを有効にして、屈曲、伸展、外転、内転、回旋を可能にします。
しかし、臼蓋形成不全の股関節では、筋肉が弱ってしまうと頭方向きの力のベクトルにより、外向きのベクトルが働き股関節が不安定になります。そこで体は股関節の不安定さを解消しようと筋肉を硬くしてしまいます。
そのため、過度に硬くなった筋肉は痛みを発生することになります。
これを予防するためには、筋肉を落とさないようにすることが必要です。
ただし、闇雲に筋肉を鍛えても無意味になるばかりか害になることがあります。
鍛えるべき筋肉は内側に働くベクトル成分を有する内転筋群です。
内転筋群の中でも特に内側に働くベクトル成分の多い外閉鎖筋、恥骨筋、短内転筋を鍛えるべきです。

外閉鎖筋、恥骨筋、短内転筋の鍛え方は、股に直径20cmのすこし空気の抜けたぐらいのマリを挟み押しつぶすようにします。最近、内転勤筋を鍛えるスライダーが売られているがこれではアウターマッスルの大内短筋を鍛えることになります。体幹の安定性を図るためにはインナーマッスルを鍛えなければなりません。
なお、私がクライアントに指導するときの1セットは5~6回で、増やしていくときは半セットずつです。
筋肉痛にならない強さで毎日やって5~6日つづけてなんでもなかったらは半セット増やして同じように5~6日つづけます。
トリガーポイント治療だけでは関節の安定性と筋肉の弾力は戻りません。
上手に筋肉を動かして筋肉を強化することが必要です。